Export CHOPとCHOP Referenceの違い
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1. はじめに
1.1 パラメータリンク
TouchDesignerでは異なるファミリのOperator同士ではワイヤリングができない仕様となっている。異なるファミリへの数値の受け渡しにはパラメータリンクという手法を用いて行う必要がある。
https://gyazo.com/15662251f2ab2442aab46936260e6573
※設計思想に関する個人の感想
例えば、BlenderのGeometry Nodeでは、一つのノードに複数種類のパラメータを接続できるが、その場合ノードが高機能になりすぎてノード同士の関係が複雑になる。TouchDesignerはライブ演出にも利用されるため、可能な限りノードの位置付けを単純化したほうが直感的に思考することができ、ライブ時の操作間違いが少なくできる設計思想ではないかと想像する。複雑なことはpython等にまかせればよいと思う。
1.2 パラメータリンクの3つの種類
パラメータリンクには以下の3つの方法が存在する。
Export CHOP:次章以降で解説
CHOP Reference:次章以降で解説
Currend CHOP Value:リンク時点の数値をコピー
※バージョン2022以降はRelative CHOP Referenceがなくなっている。CHOP Referenceのみで絶対パスにも対応している。相対パス指定ができないが、同じContainerではない限り、必ず絶対パスで明示するため間違いにくくなった?
1.3 パラメータリンクの手順
パラメータウィンドウにドラック&ドロップ(Export CHOP、CHOP Reference共通)
方法1:リンク先のパラメータウィンドウを表示した後、リンク元をアクティブにして、リンク先のパラメータウィンドウにドロップ
方法2:リンク元をアクティブにして、リンク先にオペレータにマウスオーバーして切り替わったパラメータウィンドウにドロップ
リンク元をアクティブにして、オペレータにドラッグ&ドロップ(Export CHOPのみ)
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2. Export CHOPの特徴
同じプロジェクト内のパラメータのみ(おそらく)
ドラッグ&ドロップでパラメータリンクしやすい
パラメータ名へドロップ(CHOP Referenceも同じ)
https://gyazo.com/7360716e4cd1278301605491a1ad6cd6
オペレータへドロップ(CHOP Referenceでは不可)
https://gyazo.com/4a8d122181a77c6b69658c94a74b3480
Export Enableボタン(緑丸)でパラメータのON/OFFが可能
https://gyazo.com/ec49b777638099fd38732dd9c4ecb813
削除方法:リンク先からリンク元を変更するには、ナンバーボックスかパラメータボックス?を右クリックメニュー > Remove Exportが必要(操作ミスを防ぐためと思われる)
https://gyazo.com/177407023fd0c839ed6e01f3c9379970
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3. CHOP Referenceの特徴
リンク先から相対パス、絶対パスで指定可能
パス指定方法
同じContainer内:op('Operator名')['Channel名'] ※この記事の角括弧は全角なのでコピペ不可
相対パスで指定:op('Container名/.../Operator名')['Channel名']※頭のスラッシュがない
絶対パスで指定:op('/Container名/.../Operator名')['Channel名']
異なるプロジェクトは絶対パスで指定
./や../指示は不可(ContainerのLook > Background TOP等では可能)
他にもパス指定ルールはいくつかあるようだ
op('Container名/Operator名')['Channel名']とop('Container名').op('Operator名')['Channel名']は同じ
パラメータの四則演算が可能
リンク先からリンク元をテキスト入力できる
削除方法:パラメータボックス?を開いてDelete or 右クリックメニュー > Delecte Expression
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4. パラメータボックス?
パラメータを開く(+をクリック)と、以下のように4つ種類を切り替えることができる。
Constant(グレー):定数
Expression(水色):CHOP Reference
Exoprt(緑):Export CHOP
Bind(紫):不明(要調査)
https://gyazo.com/4e9ac95ec2a0260cdb3e65e17b2d0567
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5. 使い分け
※個人の印象
単純なプロジェクトであればExport CHOPの操作性が高い → 初心者向けの印象
一方、複数Containerにまたがるプロジェクトを行う場合や四則演算が必要な場合はCHOP Referenceを使ったほうがよい
個人の印象ではパラメータの四則演算は多用するので、CHOP Referenceを基本的に使ったほうが汎用性が高い → コードベースプログラミングに慣れた人用